歯医者が思う良い歯医者、信頼のできる歯医者について〜定期検診編〜

こんにちは。埼玉志木駅前歯医者・矯正歯科コスモクリニック院長の川村です。前回は歯医者が思う良い歯医者、信頼のできる歯医者について虫歯治療編のブログを投稿しましたが、今回は定期検診編です。 まずこちらのブログを見ている方は、現在定期検診でどこかの歯医者に通っている方が多いのではないでしょうか。今や歯科医療においては定期検診やメンテナンスといった言葉はよく聞くようになり、予防という概念が当たり前となっております。 では、何を予防したいのかというと、きっと虫歯や歯周病だと思います。しかし、その根底にあるのは歯の保存です。つまり歯を失う事なく、長い人生を健康な歯のまま維持する為に、虫歯予防、歯周病予防をしているのです。 まずは歯がどのように抜歯に至るかを知る必要があります。主な理由は以下の3つです。 ①歯根破折 ②歯周病 ③虫歯 ①歯根破折についてです。 歯根破折と聞いて何を思い浮かべますでしょうか?抜歯になる位なのだから、誰が見てもわかる位にぽきっと折れてしまって、歯が自然と上下前後にぐらぐらと動いているような状況をイメージするかもしれません。しかし実際は違います。 実際に抜歯に至るのはこちらの画像のようなヒビが現状です。これの何が悪いかと言うと A痛みや腫れの原因 B今後骨や他の歯に悪影響を及ぼす可能性 の2点が考えられます。 Aについてです。 まず、歯根破折が起きると歯のヒビに沿って炎症が起きて骨が溶け始めます。それに伴い歯周ポケット(歯と歯茎の間の溝の深さのことで、正常は2ミリから3ミリ位で、4ミリ以上で歯周病と言われ始める指標の事)が深くなり出血や排膿が見られるようになって、時折炎症を起こすと歯茎がじんじんしたり、腫れ上がって痛みの原因となります。 Bについてです。 Aの状況が続くと、画像のように周囲の骨は溶け始めます。そうするとさらなる出血や排膿、歯茎の腫れ、痛みの原因となり、さらに放置すると歯が完全に浮いたような状況となります。これをさらに放置すると、周囲の歯を支える骨の近辺にも骨吸収が及び重度になると、他の歯の先端の神経がつながっているところに骨吸収が及び隣の歯の神経を殺してしまうこともあります。 またその歯の骨が溶けると言う事は次のステップの処置にも影響を及ぼします。 抜歯後の選択肢は入れ歯、ブリッジ、インプラントの3つあります。 入れ歯に関して、骨がなくなると入れ歯の部分と歯がある部分の高低差のギャップが多くなり、食べかすが入れ歯の下に入り込み不快感の元となります。 ブリッジに関しても同様で清掃も難しくなります。 インプラントに関しては、骨の高さと厚みが最も重要で、骨がないとそもそも植えるのが難しかったり植えるために、骨を足す処置を併用しないといけなくなったりします。(骨を足す処置を併用すると費用が10万円近く変わったり、術後の痛みや腫れも増大しやすくなったり、治療期間も伸びます) 抜歯後の選択肢から逆算していくと、歯根破折を放置していく事に何のメリットもないので結果として抜歯の選択となります。ちなみに歯根破折の治療法として割れた線に沿って歯科用の接着剤で封鎖すると言うやり方も世の中に存在しますが、長期予後は確立されておらず、実験的な治療法になるのであまり推奨されません。 また歯は割れているけれど、このまま頑張って保存しましょうと提案する歯科医院も世の中にはたくさんあります。しかしこの提案は結果として周囲の骨や歯に悪影響を及ぼし取り返しのつかないことになります。正直患者さんサイドに立つと抜歯の提案をしてくる歯医者はあまり良い歯医者ではなく、どんな歯でも残しましょうと言う歯医者が良い歯医者に感じると思いますが、我々歯科医師からすると後者はあまり良い歯医者ではありません。残さない場合と残した場合のその先を詳しく説明して、それでも患者さんがどうしてもと言う思いを持っており、何が起きてもその未来を受け入れると言う覚悟のもと相談して残していく事は悪いことでは無いのかもしれませんが、その先の説明をせずにいい人ぶって、何でもかんでも歯を残そうとする先生は正直たくさんいて、結果として何か大きな問題があった場合(痛み止めも効かない位の神経の炎症や、顔が変形する位の腫れなど)その処置をするのは口腔外科領域が得意な私たちのような大きなクリニックだったりします。その辺も含めて全て自分たちで対処できる先生で、未来の説明も詳しくしている先生は親身な先生だと思います。 ②歯周病についてです。 歯周病に関しては、以前のブログでも書いたように、原因は、主に2つで汚れ(細菌的な要素)、と噛み合わせ(物理的な要素)です。 歯周病が進行すると歯が動揺し始めます。歯周ポケットはさらに深くなり、歯磨きももっとしにくくなります。歯磨きで磨ける歯周ポケットは4ミリまでですから、時間が経つとさらに歯周病が悪化していきます。そしてさらに動揺が大きくなっていくと真っ直ぐ噛んだはずなのにグラグラしている歯が干渉し始め、揺れが更に重度になり歯が抜け落ちるか、歯医者に行って抜歯をされます。 ③虫歯についてです。 虫歯で抜歯というとイメージが湧きにくいと思いますが、歯の治療のゴールは噛めるようになる事です。虫歯が軽度であればコンポジットレジンという詰め物の治療で完結しますが、虫歯の範囲が大きくなると型取りして作成するインレーという詰め物や、クラウンという全体を被せる被せ物にしないといけなくなります。 神経があるうちは良いのですが、神経がない歯であれば土台ごと折れてしまう事も増えてきます。 そして歯をまた作り直したり、クラウンの隙間から虫歯になり虫歯の位置が深くなるとどんどん被せ物が取れるリスクが増えます。 歯を作ってもすぐに折れたり取れたりする事により、噛めるようになるというゴールが叶わなくなり、結果として抜歯となります。 ちなみに、虫歯がどんどん深くなると、歯茎よりも下の位置に虫歯の位置ができ始めるために出血もしやすく、組織液のコントロールも難しくなり、接着不良を起こしやすかったり適合不良のリスク上がったり、歯を作り替えれば作り替えるほど再治療のリスクが上がるわけです。 長くなりましたが、抜歯の原因はほとんどがこの3つです。 つまり、予防歯科はこの3つを攻略することが大事で、この3つの予防に共通するキーワードは噛み合わせです。 もちろん、クリーニングをして口の中をきれいにすることも大事ですが、噛み合わせのリスク診断をした上でクリーニングし、セルフケアを確立していくのが大事です。 骨格的に標準的なのか、上顎が出ているのか (上顎前突)、下顎が出ているのか(下顎前突)、歯ぎしりがあるのか、食いしばりがあるのか、噛む筋肉量はどれくらいなのか(筋電図検査)虫歯菌や歯周病菌はどれくらいなのか? (唾液検査) など真に必要な検査は様々です。 あなたのかかりつけのクリニックは、これらの噛み合わせ検査だったり、筋電図検査だったり唾液検査をしていますでしょうか? もしただただクリーニングをしていて不安であれば、当院で精密検査をいたしますのでぜひご連絡ください。 院長川村英史    

2025.05.27

患者様へのご案内(保険医療機関における書面掲示)

ご案内について 令和6年6月施行の診療報酬改定に基づき、施設基準等で定められている保険医療機関の書面掲示事項についてウェブサイト上に掲載しています。 歯科初診料の注1に規定する施設基準 当院は、歯科初診料の施設基準に係る届出を行っております。 歯科外来診療環境体制加算1 医療安全対策や院内感染対策に十分配慮した診療体制を整備しており、歯科外来診療環境体制加算1の施設基準に係る届出を行っております。 医療情報・システム基盤整備体制充実加算 オンライン資格確認に対応し、診療情報を取得・活用できる体制を整備しているため、当該加算の施設基準に係る届出を行っております。 手術用顕微鏡加算 手術用顕微鏡を用いた精密な歯科治療を提供できる体制を有しており、加算の施設基準に係る届出を行っております。 歯科CAD/CAM冠 CAD/CAMシステムを用いた歯冠修復治療に対応しており、該当加算の施設基準に係る届出を行っております。 歯根端切除手術(顕微鏡下手術) 顕微鏡を用いた歯根端切除術を提供できる体制を整えており、関連する施設基準に係る届出を行っております。 補綴物維持管理料 補綴物の装着後も定期的な維持管理を行っており、当該施設基準に係る届出を行っております。 歯科技工士連携加算1 歯科技工士との連携体制を整備しており、歯科技工士連携加算1の施設基準に係る届出を行っております。 光学印象歯科技工士連携加算 光学印象に対応する歯科技工士との連携体制を整えており、関連加算の施設基準に係る届出を行っております。 在宅療養支援歯科診療所(訪問診療) 通院困難な患者様への訪問歯科診療を行っており、歯科訪問診療の施設基準に係る届出を行っております。 歯科外来診療医療安全対策加算1 診療時における偶発症などへの緊急対応体制を整備しており、医療安全対策加算の施設基準に係る届出を行っております。 歯科外来診療感染対策加算1 院内感染防止のための衛生管理体制を整備しており、感染対策加算の施設基準に係る届出を行っております。

2025.05.26

歯医者が思う良い歯医者、信頼のできる歯医者とは??〜虫歯編〜

今回は虫歯治療に関しての投稿です。歯医者と言えば、虫歯治療!と言う時代ではなくなりつつある昨今ですが、いまだに少なくなってきたとは言え、虫歯に悩む人は大勢います。 虫歯に関しては、虫歯があるのがわかっていて、虫歯治療をしたい人なのか、虫歯があるかどうかわからない人が虫歯チェックをしたいのかによって変わると思いますが、どちらにしてもまず虫歯とは何かしっかり説明してくれるクリニックが良いでしょう。院長自身が作成したパンフレットや、症例集がある歯医者は、治療の記録をしっかり収めている歯医者なのなで、信頼ができると思います。逆に誰が作ったかよくわからないような簡単な資料しか置いていないクリニックはあまりお勧めできません。 歯科治療は職人技ですから、患者さんサイドは細部の事などわかりませんが、いかにその細かなところを丁寧にきれいに迅速に仕上げるかと言うのが私たち歯医者の仕事なわけです。記録を管理していなかったり、症例集をまとめられないような歯医者はがさつで適当な人も多いため、治療も大雑把な人が多いです。 虫歯とは簡単に言うと、以下の表の通りとなります。   こちらは私が作成したパンフレットの中の1つの表ですが、虫歯だという根拠を患者さんサイドに見せて納得させてくれるクリニックが良いでしょう。 患者さんによく歯を削られたんです、と言う表現をされますが、これはおそらく歯医者サイドの説明不足が原因かと思われます。コスモクリニックではレントゲン写真の見え方(レントゲンでは、骨や歯や金属など硬い組織が白く写り、歯が脆く、柔らかくなった虫歯の箇所は黒く映ります)や、実際の歯の黒ずんでいる所を必ず鏡や写真で説明しています。 ここで注意事項がいくつかあります。 古い先生のクリニックに関しては、レントゲン写真を撮る回数が傾向的に少ないので10年も3ヶ月に1度通っていたのに、虫歯だらけだったなんてことがよくあるイメージです。もちろん定期的にレントゲン撮影をして、その都度詳しい診断をしてくれる先生がいるのも事実です。その見極め方は院内が綺麗な内装を維持しており、古い先生でもやる気があればリニューアルなどして最新の設備を整えているでしょう。 医院に歯科医師が1人で1人院長のクリニックで流行ってそうなクリニックに関してもレントゲンの詳しい説明をしてくれる可能性が低い可能性があります。その理由は歯科医療は労働集約型の働き方だからです。例えば歯磨き粉をネットで売れば、1万個でも1億個でも売れる可能性はありますが、歯医者に関しては1人の歯科医師が見れる患者さんの数には限界があり、上手な先生だったら1日に1億人見れるかと言うと、そんな事はあり得ません。上手な先生でも、努力をしていない先生でも1日に治療ができる患者さんの人数は1時間予約のクリニックで7人、30分予約のクリニックで14人で、同等なのです。 予約時間も非常に重要であり、コスモクリニックはほとんどの治療が1時間で行っておりますが、世の中の歯医者の予約時間は15分だったり30分だったりします。自分の歯を治療してくれる歯医者がどんな人でも15分の予約で予約びっちりのクリニックと1時間でしっかりと時間を確保してくれるクリニックであれば、後者の方に軍配が上がるでしょう。 歯科医師1人が見れる患者さんの上限は決まっているからこそ、一生懸命な治療をして地域の方に信頼があるよと認められて、また違う患者さんが増えたときに必ずその院長の予約はパンクをしているはずです。そうなるとクオリティが下がるか、自由診療しかしませんみたいなスタイルになるか、どちらかしかありません。それ故、当院では歯科医師が現在は6名も在籍しております。私が30分アポで忙しなく診療するのと、私と一緒に日々研鑽を積んでいるコスモクリニックの歯科医師がしっかりと時間をとって行ってくれた治療では断然後者の方が治療成績が良いと私は思っております。 では虫歯治療でよくある質問を解説していきましょう。 痛くないのに虫歯だと言われました。本当ですか??と言われる事がありますが、この答えは、虫歯自体は痛みを感じません。痛みを感じるのは神経です。症状がなくても虫歯が重度になっているケースはよくありますので、定期検診で1年に1度は必ずレントゲンのチェックをするのが大事です。 また歯科検診では虫歯と言われたのに、歯医者では虫歯じゃないと言われたりすることもありますが、これが虫歯の診断力によって変わります。良くない歯科医院ではエナメル室内の虫歯であろうが、虫歯なので削りましょうと言う提案をしますし、多店舗展開している医療法人であれば、エナメル質内の虫歯に関してはセラミックにしましょうと言う院内マニュアルが存在したりします。 しっかりしている医院であれば、エナメル室内の虫歯は経過観察する旨を伝えますし(歯は再石灰化をして、溶けかけていた歯質を強くする性質があるため)、エナメル室内の虫歯でも最小限の侵襲で済む場合だったり、見た目的な問題があるので、あえて治療をしましょうと提案することもあります。 そのような詳しい説明と人間力が大事なのではないかと思っております。

2025.05.22

歯医者が思う、良い歯医者、信頼のできる歯医者とは??〜歯周病編〜

歯周病の方が行くべき歯医者はクリーニングよりも噛み合わせを重要視している歯医者です。見つけ方は難しいですが、症例集の中で歯周病のページも充実しており、苦手な方もいるかもしれませんが、外科的な処置を高頻度でやっているクリニックがお勧めです。その理由は後述します。 世の中歯周病予防と言うと定期的なクリーニング、メンテナンスが大事だと呪文のように言われますが、実際のところはまず噛み合わせと言うリスク因子があって、その上で汚れと言う因子の掛け算で決まってくるものです。 まずこちらの画像をご覧ください。 こちらは骨が部分的に溶けてしまった症例で、歯周病治療の難しさを物語っております。これはすごい汚れていると言うわけではありませんでしたが、歯に対する噛み合わせの力が1本に特にかかっており、歯のポジションも移動しています(隙間ができているのが見えると思います。)このことから言えるのは、歯周病は汚れだけが原因ではなく、歯に物理的な要因が働くことで、歯を支える骨に負荷がかかり、その結果骨を溶かしで行くと言うメカニズムとなります。この状態でいくらクリーニングをしても歯にかかる力のコントロールができなければ歯周病を止めることはできませんし、そもそもこちらの画像のように歯茎を外科的にめくって、中の炎症起こしている歯茎を除去しないと何も変わりません。つまりお掃除だけをしているだけでは、何も意味はなく、根本的な理解とそれに対する治療法が必要なのです。 こちらの記事を見ている方が、歯医者に行った時に、骨格の話をされた事はありますでしょうか? 人は3種類しかいません。 上顎が出ている人(上顎前突) 下顎が出ている人(反対咬合) 上とした顎のバランスが取れている人 です。 この中でも叢生と言う歯並びが悪い人や開咬と言う奥歯だけで噛んでいて、前歯が噛んでいないと言う噛み合わせもあります。 8020運動と言う昔の日本政府が掲げた80歳で20本の歯を残しましょうと言うスローガンがありますが、今の時代は達成しやすくなってきているものの、上顎がやけに出ている人、下顎がやけに出ている人、開咬の人などは達成できないと言うふうに言われております。それは骨格のバランスが悪いため、前歯と奥歯の力のバランスも不均衡でどちらかに過大な力がかかります。大体は奥歯にかかることが多いので、まず奥歯から骨が溶け、歯周病だったり、歯根破折の原因となり抜歯となります。そして歯がなくなるとさらにそこから拍車がかかり、次の手前の歯もなくなる悪循環になっていきます。 つまり、骨格や歯並びで、ある程度その人の歯の寿命と言うのは決まってきます。歯医者であれば、誰しもが知っている答えがあるのに、骨格の分類だったり、噛み合わせの話をしてくれない歯医者は歯周病のことをあまりにも軽く見ています。 歯医者に行って、歯周病かどうかの話をするときに、まず噛み合わせの話から入る先生はとても信頼ができるでしょう。 では、その上で歯周病とは何かお話しします。歯周病とは、歯を支える骨が溶けて、歯茎が炎症起こしている状態であり、歯周ポケット4ミリ以上で出血がある状態です。 そして、歯周病のゴールとは何かと言うと、現在の歯周ポケットを減らし、これ以上悪くならないと言う環境を作ることです。 歯周ポケット4ミリ以上は歯ブラシの毛先が入らないと言われていて、例え1時間歯を磨いてもあまり意味がありません。歯周ポケットを3ミリ以下にして、出血(炎症)をなくすことがベストですが、4ミリ以上でも出血(細菌にとっての栄養)がなけ現状維持できる可能性があります。4ミリのポケットがある方は、ご自身でのケアに限界があるためクリーニングをして、炎症を抑制していくことが大事です では歯周病治療の流れについて解説します。基本的には下記のような流れとなります。   歯周病が重症化している方にとっては、外科処置はあまりしたくないとは思いますが、先程の歯周病のゴールの話でもしましたが、歯周ポケットをご自身でもケアできるような環境を作ることが大事ですので、治療しないとそれが叶わない場合も多いです。なので一見歯周病と言うとクリーニングだけをしているようなイメージだと思いますが、1番大事なのは、外科処置に関しても目をつぶってでもできるような自信を持った先生が1番信頼ができると思います。

2025.05.21

歯医者が思う、良い歯医者、信頼のできる歯医者とは??②

歯医者が思う、良い歯医者、信頼のできる歯医者とは??② 前回の記事の続きです。 歯医者選びの全体像のお話をしましたが、では具体的に患者さんサイドがどんなお悩みの時に、どんな歯医者にかかれば良いかを私が思う基準で書いていきたいと思います。 歯科治療は自分がどんな治療を受けたいかによって理想の歯医者は変わります。歯周病のチェックをしたいのか、虫歯治療したいのか、親知らずを抜きたいのか矯正をしたいのか、インプラントをしたいのか、人によって悩みは様々だと思います。 また、治療をするにしても、早いテンポでどんどん治していきたいのか、多少時間がかかっても最善の治療を望むのかによっても歯科医院選びは変わります。言葉を変えると、保険診療1本で治療していきたいのか、時間は極力長く取り材料や手技に思う存分こだわる自費治療も場合によっては望むのかということです。 前提として日本の歯科医師は国家試験を合格した後、歯科治療することを国に認められるわけですが、世の中に標榜して良いとされる小児歯科、口腔外科、矯正歯科に関しては特に資格などはありません。国試さえ受かってしまえば、どんな歯科医師でも、どんな治療でもやって良いと言うことになります。 では、まず歯周病にお悩みの方、もしくは歯周病のチェックや検診を受けたい方に関して記します。

2025.05.20

歯医者が思う、良い歯医者、信頼のできる歯医者とは??

こんにちは。埼玉志木駅前歯医者・矯正歯科コスモクリニック理事長川村です。 今回は歯医者が思う良い歯医者、信頼のできる歯医者について投稿したいと思います。 世の中の歯医者はコンビニの数より多い言われており、その実態も千差万別です。 結論から申し上げると、良い歯医者、信頼のできる歯医者は以下の通りです。 ①その歯科医院を創設した院長が現場にいて、率先して治療を行っているクリニック ②売れている歯科書籍の著者がいるクリニック。その上で大きなスタディグループでの講演歴がある歯科医師が在籍しているクリニック。 では解説します。 ①に関して、世の中にはたくさんの歯医者がありますが、2025年現在歯医者は以下の3つのスタイルに分かれていく傾向にあります。 (A)複数の歯科医師が在籍している大きなクリニックで、地域の総合歯科のような歯科医院 (B) 1人の院長と少数のスタッフで構成される小さな歯科医院 (C) 大きな医療法人が何店舗もクリニックを拡大していくスタイルのグループ歯科医院 コスモクリニックの立ち位置は元々(B)から始まり、現在は(A)の段階にきたという感じです。 結論としては(A)のクリニックが一番信頼ができると個人的に思います。 信頼度は A≧B>Cの順番でしょうか。 前提としてAは医療法人もしくは個人事業主Bは個人事業主Cは医療法人である事が多いです。 見分け方はホームページでドクター情報が見れますが、複数人いるクリニックはほとんどがAか Cです。グループ院情報が載っている、もしくは医療法人名で検索すると1拠点集中のクリニックか多店舗展開法人かがわかります。 因みに当院もホームページに関連クリニックを載せていますが、知り合いの先生をお互いにホームページに載せているだけで、同じ法人ではありません。 歯科の現場で大事な事は、トップが率先して現場でスタッフを引っ張っている事であり、その先生が地域に根付いて生涯そこでやり続ける覚悟を持っている事が一番重要に感じます。これまで自分が作ったクリニックの評判やイメージを崩さないように、治療や患者対応に関しては理事長が求めるレベルを要求されるため、必然的にトップが現場にいるクリニックは全体の底上げが成されます。当然私も"自分が患者だったら"を常に追い求め、歯科医師をはじめとするスタッフには日々厳しく指導しています。 理事長が現場にいないとスタッフは好き放題やってしまい、まとまりもなく、結局理事長が大事にしてきた理念が伝わっていなかったり、滅茶苦茶な治療が繰り広げられる事がよくあります。 (B)が一番よくあるタイプのクリニックですが、よくあるタイプだからこそ、院長の臨床家としてのレベルがとても大事です。 このタイプのクリニックは規模感がスタッフ4.5人くらいが多いので、院長自身がパワーアップし続けないと何年も昔の治療を永遠にやる事になります。そして院長の臨床スタイルによってはとんでもない事になることもあります。複数ドクターがいる当院のようなクリニックは、他のドクターの目もある為、雑な治療はできませんが(急患で担当じゃない患者さんが来られた時に治療のクオリティがすぐにわかるからです)、1人ドクターのクリニックはどんな治療をしようがチェックする人物がいません。院長の意識が低いと、客観的に良くない治療も平気で行われている事が多いです。後述しますが、3ヶ月に一度クリーニングに通っていたのに、虫歯だらけ。なんていう一見信じられない事がよく起きるのも、このタイプのクリニックに多い気がします。勿論しっかりされている先生も多いですが、中には昔ながらのスタイルでずっと仕事をされてる先生も多いので、レントゲンをほとんど撮らないとか、撮っても詳しく診断もせずに患者さんを返してしまい、問題が起きて患者に指摘されてしまう事もあると思います。 現代だと開業するのも凄い大変ですから、その覚悟を持ってクリニックを作った院長の治療はある程度信頼できるかもしれませんが、リニューアルされていない古くて汚いクリニックは治療技術や情報の更新がされていない可能性が高いです。 ネガティブな話から入ってしまいましたが、このタイプのクリニックの中でも、矯正歯科や根幹治療専門の何かに特化したクリニックは素晴らしいと思います。専門性の高いクリニックは患者さんの需要と供給のバランスが保たれている間は、信憑性はとても高くなるでしょう。しかし、素晴らしい治療を提供して、患者満足度も高くなり、紹介患者がどんどん増えると、自分1人では手に負えなくなっていきます。そうすると必然的に治療終了の基準を甘くしていくか、スピード重視で雑に回していくか、視る患者さんを絞って入り口を狭くしていくか、自分以外の歯科医師を雇って結局(A)のパターンに進化するかと言う選択肢になっていきます。 コスモクリニックももちろん、最初は(B)のパターンで私1人で開院しましたが、結局患者さんが増えてきて、自分1人ではクオリティーを維持しながら治療するのが難しくなってしまうと感じ、自分が育った横浜のクリニックで同じカリキュラムをこなしてきた現在副院長先生をお呼びし、段々と歯科医師の数が増えたという歴史があります。 (C)の実態はその法人を創設した理事長は主に経営に回り、雇われた院長がそのクリニックのトップに立っています。 こちらの経営体制は個人的に問題視していて、当院のように理事長自ら育てた歯科医師ではなく、ほとんどが高い給与形態を提示して雇った歯科医師です。 法人の成長と共に、分院を開業してまた雇われ院長を雇うというサイクルで拡大しており、同業者的には悲惨な治療をしているイメージが強い印象です。現に、当院には年間数十人もの歯科医師の先生が見学に来きますが、大手医療法人に勤められている若手の先生も数多くいます。症例相談をさせてくださいと言われ相談にのった内容に驚愕したことも多々ありますが、みんな言うのは院長に詳しい歯科の質問を聞いてもよくわからないと言われるということでした。つまり理事長自身が育てた分院長ではなく、お金で雇った雇われ院長のレベルが低いと、そこに勤めている他の歯科医師のレベルも当然のように低くなります。 一方で、大手医療法人は資金に余裕があるところも多いため、多額の広告費をかけてたくさんの患者さんを集患し、悲惨な治療を提供していることとなります。 では、なぜ大きな医療法人はどんどん歯科医院を増やしていくかと言うと、税金対策になるからです。 歯医者を経営して、売上が上がると、税金で持っていかれるお金がどんどん増えます。そこで新たに分院を開業すると、今の時代ですから、1億円くらいの赤字ができるので、無駄な税金を払う事は少なくなります。借金は増えますが、売上はあがる見込みができるので、最近では多店舗展開のクリニックがかなり増えています。しかし、ここに落とし穴があります。その年は赤字決算になり、税金を支払わなくては良いとしても、借金自体はどんどん膨れ上がっていきますので、この人材難の時代、安定したリクルートができなかったり、まともじゃない人材が入ってきたときのトラブル対応によって、核の人物たちも疲弊し離職が相次ぎます。そうするとさらなるヘルプが必要になり、余計な資金も必要になりもっと大変な事になります。更に雇われ院長の歯科医師が辞めてしまうと管理者不在になりクリニックの運営ができなくなり、さらに歯車が乱れ、資金繰りが厳しくなり、倒産への道標が出来上がってしまいます。 最近は歯科の倒産件数が著しく増えており、驚くことに何店舗も抱えている大型医療法人の倒産件数が最も多いのです。 このようなクリニックだと売上のノルマがあったり、削らなくて良いエナメル質内の虫歯もセラミックの詰め物にしましょうというマニュアルがあるので、治療の質が下がる傾向にあります。 『全国何院展開!』 『全国に沢山あるのでどこの医院でも保証が受けられます!』 『店舗が沢山あって材料費を抑えられるので価格も安くできます!』 みたいな謳い文句はかなり怪しいクリニックなので気をつけた方が良いです。 次に②についてです。 簡単に言うと同業者から評価の高い先生は安心できると思います。 治療が上手だと同業者から認められ歯科書籍の執筆のオファーが来ますし、様々な所で講演依頼も来ます。 恐らくここがホームページを見てもよくわからない所だと思います。 経歴を見た時に、凄い経歴になっている先生が多いですが、ほとんどがただの実習に参加したら貰えるサーティフィケイト(修了証)だったりします。 重要な点は書籍を執筆しているならその本の著書を調べて、1人著者だったら信頼度はかなり高く、共同著者だったら何ページ分の箇所を任せられているかをチェックできれば尚良いです。 ここで大事なのが、どんな出版社から出しているかです。デンタルダイヤモンドやインターアクションさんなど、歯科書籍に力を入れているところの出版社であれば、信憑性はすごい高まりますが、営業の電話で自費出版 (お金を払えば自分の名前で本をかいてくれる)の電話もありますので、歯科書籍の出版社から本を出しているのが重要です。 そして講演をしている、という内容ですが、講演内容も様々です。 SJCDや5Dなどのスタディーグループに所属し、発表経験もあったりすると、信憑性はかなり高いと思います。そもそも歯科のスタディーグループの入会費やコースの受講は非常に高く、例えば私がSJCDで当時習ったコースは年間1,600,000円もします。そんな金額を払ってでも質の高い治療を学びたいと言う志の先生は、信頼できる確率が高いでしょう。 しかし、今の時代ですので、スタディーグループに入会するのは高くて入れないけど、手先が器用な若手の先生もいたりします。そういった先生はInstagramなどで症例を投稿し、フォロワーも多いので、Instagramのフォロワーの多さや(美容歯科のやけに多いフォロワーは、お金でフォロワーを買っているので、全くあてになりません。)症例の多さなども指標の一つです。Instagramの症例ページを見たときに、ラバーダムを定期的に使っている先生はより治療に細かなこだわりを持っている先生が多いように感じています。ただこちらも患者さんサイドだと治療のクオリティーはわからないと思いますから、結局Instagramで目立っている先生は、何かしらのセミナーで講師として活躍していたりします。 セミナーの種類も ・大きなスタディーグループ(SJCD、5D、JIADSなど) ・インターネットの歯科サイト(ホワイトクロス、ドクターブックアカデミー、1Dなど) と様々ですので、上から順に信憑性が高いと思います。 よくあるのは医療法人内セミナーで講師感出しているは身内でやってるだけなので、あまり参考にはなりません。 では次に診療したい科ごとの信頼できる歯医者選びについて記します。

2025.05.17

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埼玉志木駅前歯医者・矯正歯科
コスモクリニック 本院
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