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噛み合わせ外来

噛み合わせ外来とは

噛み合わせ外来とは

噛み合わせ外来は、歯の噛み合わせの不調和が原因で起こるさまざまな症状を診断し、治療する診療科です。

当院では、顎関節症、頭痛、肩こり、歯の摩耗などの問題を、噛み合わせの観点から総合的に評価し、治療を行います。総合歯科として、噛み合わせと全身の健康の関係を重視した治療を提供します。

噛み合わせが全身に及ぼす影響

噛み合わせは、単に食べ物を噛むためだけの機能ではありません。上下の歯が適切に接触することで、顎の位置が安定し、頭部を支える筋肉や首の筋肉のバランスが保たれます。

噛み合わせが悪いと、顎の筋肉が過度に緊張したり、顎関節に負担がかかったりすることで、さまざまな症状が現れます。

顎関節症との関係

噛み合わせ外来とは

顎関節症は、噛み合わせの不調和によって起こる代表的な疾患です。顎関節は、頭蓋骨と下顎骨をつなぐ関節で、口を開け閉めする際に複雑な動きをします。

関節の構造としては、下顎骨の関節突起と、頭蓋骨の下顎窩の間に関節円板というクッションがあります。この関節円板が正しい位置にあることで、スムーズな顎の動きが可能になります。

関節円板のずれと症状の進行

噛み合わせがずれていると、顎関節に不均等な力がかかり、関節円板がずれたり、炎症が起こったりします。その結果、口を開けるときに音がする(クリック音やポップ音)、痛みがある、大きく開けられないといった症状が現れます。

重症化すると、関節円板が完全にずれて元に戻らなくなり(関節円板前方転位)、口がほとんど開かなくなることもあります。

頭痛・肩こりへの影響

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噛み合わせの不調和は、咬筋や側頭筋といった顎の筋肉に過度の負担をかけます。これらの筋肉は、頭部や首の筋肉と連動して働いているため、顎の筋肉の緊張が頭痛や肩こりを引き起こすことがあります。

側頭筋の緊張と頭痛のメカニズム

特に緊張型頭痛は、噛み合わせの問題と関連していることが多いです。側頭筋は、こめかみから頭の側面にかけて広がっている筋肉で、この筋肉が過度に緊張すると、頭全体を締め付けるような頭痛が起こります。

歯へのダメージと長期的リスク

噛み合わせのバランスが悪いと、特定の歯に過度の力がかかり、歯が削れたり、ひび割れたりすることがあります。

歯ぎしりや食いしばりの習慣がある場合、この傾向はさらに強くなります。長期的には、歯周病の進行を早めたり、歯を失うリスクを高めたりする可能性もあります。

当院での噛み合わせ検査と診断

噛み合わせ外来とは
  1. 視診・触診 当院では、まず視診と触診で顎関節と咀嚼筋の状態を確認します。
    口を開け閉めする際の顎の動き、関節の音、筋肉の硬さや圧痛の有無を詳しく調べます。
    正常な顎の動きでは、口を開けるときに下顎が真っ直ぐ下に動きますが、噛み合わせに問題がある場合、左右にずれながら開くことがあります。
  2. 噛み合わせバランスの確認 咬合紙(こうごうし)という特殊な紙を噛んでもらい、どの歯が強く当たっているか、左右のバランスが取れているかを確認します。
    咬合紙には赤や青の色がついており、歯に接触した部分に色が転写されます。この色の濃さや分布を見ることで、噛み合わせのバランスを評価します。
  3. 歯型・咬合器による精密分析 必要に応じて、歯型を採取し、模型上で噛み合わせを分析します。
    咬合器という装置を使って、顎の動きを再現し、理想的な噛み合わせとのずれを確認します。
    咬合器は、顎の動きを三次元的に再現できる装置で、前後左右の動きだけでなく、回転運動も再現できます。
  4. レントゲン・CT撮影 レントゲン撮影やCT撮影を行い、顎関節の形態や歯の根の状態、骨の状態を詳しく調べます。
    パノラマレントゲンでは、顎全体と歯の配置を一枚の画像で確認できます。
    顎関節のレントゲンでは、関節の形態や骨の変形の有無を評価します。CT撮影では、関節の三次元的な構造を詳細に観察でき、より正確な診断が可能になります。
  5. 問診 問診では、いつから症状があるか、どのようなときに痛みや不快感があるか、歯ぎしりや食いしばりの習慣があるかなどを詳しくお聞きします。
    家族に歯ぎしりを指摘されたことがあるか、朝起きたときに顎が疲れている感じがするかなども重要な情報です。生活習慣や姿勢、ストレスの有無も噛み合わせに影響を与えるため、総合的に評価します。

噛み合わせ治療の方法

噛み合わせ治療には、いくつかの方法があります。最も基本的な治療は、スプリント療法(マウスピース療法)です。

患者さん専用のマウスピースを作製し、主に夜間に装着することで、顎の位置を適切に保ち、筋肉の緊張を和らげます。スプリントは、上顎または下顎に装着する透明なプラスチック製の装置で、歯全体を覆う形状になっています。

スプリント(マウスピース)療法

スプリント(マウスピース)療法

スプリントには、いくつかの種類があります。スタビライゼーションスプリントは、顎を安定させることを目的とした最も一般的なタイプです。

リポジショニングスプリントは、顎の位置を調整することを目的としたタイプで、関節円板のずれを改善する効果があります。患者さんの症状や顎の状態に応じて、最適なタイプを選択します。

歯ぎしり・食いしばりへの保護効果

スプリントは、歯ぎしりや食いしばりから歯を保護する役割もあります。

歯ぎしりの力は、通常の噛む力の数倍にもなることがあり、歯に大きなダメージを与えます。スプリントを装着することで、この力を分散させ、歯を守ることができます。

咬合調整

咬合調整

噛み合わせの不調和が軽度の場合は、咬合調整(こうごうちょうせい)を行います。これは、過度に高く当たっている歯の表面をわずかに削り、全体のバランスを整える治療法です。

削る量はごくわずか(0.1〜0.3mm程度)で、歯にダメージを与えることはありません。咬合紙を使って、どの歯をどの程度調整するかを慎重に判断します。

補綴治療

補綴治療

歯が欠損していたり、詰め物や被せ物の高さが合っていなかったりする場合は、補綴治療(ほてつちりょう)を行います。

失った歯をブリッジやインプラントで補ったり、古い詰め物や被せ物を適切な高さに作り直したりすることで、噛み合わせを改善します。特に、奥歯を失ったまま放置すると、噛み合わせが崩れて顎の位置が変わり、顎関節症を引き起こすリスクが高くなります。

矯正治療

矯正治療

歯並びのずれが原因である場合は、矯正治療が必要になることもあります。歯並びを整えることで、噛み合わせのバランスが改善され、顎関節への負担が軽減されます。

当院では、総合歯科としてさまざまな治療法を組み合わせることができるため、患者さんに最適な治療計画をご提案します。

生活習慣とセルフケアの重要性

生活習慣とセルフケアの重要性

噛み合わせの問題は、治療だけでなく、日常生活の習慣も大きく影響します。硬い食べ物を頻繁に噛む習慣、片側だけで噛む癖、頬杖をつく習慣、うつ伏せで寝る習慣などは、顎に負担をかけ、噛み合わせを悪化させる要因となります。

姿勢・生活習慣の見直し

特に、頬杖やうつ伏せ寝は、顎に持続的な圧力をかけるため、顎の位置がずれる原因になります。

また、デスクワークやスマートフォンの使用で前傾姿勢が続くと、首や肩の筋肉が緊張し、顎の筋肉にも影響を与えます。正しい姿勢を意識し、定期的にストレッチを行うことが重要です。

ストレス管理

ストレス管理も、噛み合わせの問題を改善する上で大切な要素です。ストレスは、歯ぎしりや食いしばりを悪化させる大きな要因です。リラックスする時間を持つ、適度な運動をする、十分な睡眠を取るなど、ストレスを軽減する工夫が効果的です。

よくある質問

Q.噛み合わせの治療にはどのくらいの期間がかかりますか?

A.症状や原因によって異なりますが、スプリント療法の場合、効果を実感するまでに1〜3か月程度かかることが一般的です。

咬合調整や補綴治療が必要な場合は、さらに時間がかかることがあります。矯正治療が必要な場合は、1〜3年程度の期間が必要です。

Q.マウスピースは一生使い続ける必要がありますか?

A.症状が改善すれば、マウスピースの使用を減らしたり、やめたりすることができます。ただし、歯ぎしりや食いしばりの習慣が続く場合は、歯を保護するために継続的に使用することをお勧めします。

Q.噛み合わせが悪いと歯並びも悪くなりますか?

A.噛み合わせと歯並びは密接に関連しています。噛み合わせが悪いと、特定の歯に過度の力がかかり、歯が動いたり、歯周病が進行したりすることがあります。

逆に、歯並びが悪いと噛み合わせも不安定になるため、総合的な治療が必要です。

Q.子どもでも噛み合わせの治療は必要ですか?

A.子どもの場合、成長期に適切な噛み合わせを作ることが非常に重要です。噛み合わせの問題を早期に発見し、治療することで、顎の正常な発育を促すことができます。当院では、小児の噛み合わせ検査も行っています。

Q.噛み合わせが原因でない場合もありますか?

A.はい、顎関節症や頭痛、肩こりなどの症状は、噛み合わせ以外の原因(ストレス、姿勢、全身疾患など)で起こることもあります。当院では、総合的に評価し、必要に応じて他の専門医と連携して治療を進めます。

この記事を監修した人

埼玉志木駅前歯医者・矯正歯科 コスモクリニック院長 川村 英史

埼玉志木駅前歯医者・矯正歯科
コスモクリニック 院長

院長の川村は、一般歯科からインプラントなどの専門的な治療まで幅広く診療を行い、地域の皆様の口腔健康をサポートしています。東北大学を卒業後、日本最大のクリニックで臨床経験を積み、2016年に志木駅前歯医者コスモクリニックを開院。患者様一人ひとりに寄り添い、丁寧な説明と安心できる治療を心がけています。インプラント寺子屋2022での講演や、WHITE CROSSでの「インプラント治療におけるデジタルとアナログの融合」など講演活動にも積極的に取り組み、著書「最強の臨床術」も執筆。予防歯科を重視した質の高い歯科医療の提供を通じて、地域に貢献する医療を提供できるよう努めております。

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