抜歯宣告を受けた歯 根管治療と歯周病治療の実際

抜歯寸前の歯を救う 根管治療と歯周病治療を併用した保存治療 本日は根管治療と歯周病治療を併用した症例についてご紹介いたします。 上顎の両側4番目の歯が歯周病により、自然に脱落、もう一本は抜け落ちる寸前です。 レントゲンでみると右下5番目(実際は左下5)の歯根の先端が黒く抜けています。この状態は、重度歯周病と根尖性歯周炎(根が膿んでる)が混在しており非常に予後が悪いとされています。 初診時の患者様の状態 主訴 歯周病で歯が抜けた、噛み合わせが合わない 診断名 重度歯周病、欠損歯、根尖性歯周炎 CT画像で見る骨の状態 この部分をCTでみてみると、骨の壁がほとんどなくこのままにしておくと、他の歯と同じように自然に抜けてしまう未来が見えます。 先生によっては、抜歯宣告を受けてもおかしくないくらい状態は悪いです。 この歯の考えられる歴史 そもそも歯周病の可能性 歯周病によって骨の支えが乏しくなった結果、噛み合わせが悪くなる この歯のみ強い噛み合わせを受けるので左下5に常に異常な咬合が当たる 噛み合わせの衝撃と歯周病細菌により神経が失活 歯を支えてる骨がさらに溶けて自然脱落の未来or治療して余命を伸ばす という流れがあります。 治療計画 つまり治療計画としては、 ①歯周病の治療 歯周基本治療 噛み合わせの治療(矯正治療+咬合調整) ②左下5の感染根管治療+歯周外科治療 MTAによる根管充填 見えない汚れを歯茎を開き、取り残しなく除去していきます つまり、左下5の根管治療のみしても原因が歯周病か噛み合わせなど複合的なので全てについてアプローチしないと、繰り返しの治療になってしまいます。 短期間で治療が終わることをもちろん目指していますが、歯周病や噛み合わせ・根管治療というのは患者さんと二人三脚で擦り合わせながら着実にゴールを目指していくため、シンプルなう蝕治療よりもちろん時間はかかります。 実際の治療内容と経過 序章が長くなりましたが、実際の治療解説です。 歯周基本治療 すべての歯周病治療はここから始まります。 【左下5感染根管治療】と【外科的歯周病治療】まず根管治療を行いました。精密根管治療が求められましたので、ラバーダム防湿とマイクロスコープは毎回使います。最終的な根管充填剤もMTAと呼ばれる薬剤を選択し、少しでもこの歯を残す治療を行いました。 その後、基本治療をして数値が悪いところ・左下5の周囲は外科的にお掃除します。 矯正治療 左下5が仮歯の間、噛み合わせの治療とし矯正治療を行いました。前歯のがたがたも多少ありましたので、正しいポジションに歯を並べました。排列後は、歯の裏側に保定装置をつけ歯の後戻りや歯周病の揺れの予防に努めます。 咬合調整 噛み合わせの微調整を行います。 経過確認 レントゲン上で失われた骨が復活したのを確認できるのは、本症例では欠損も大きいので半年はかかりと推定しました。その間は、1ヶ月〜3ヶ月に一度、揺れや歯周ポケットの悪化が起きてないかチェックします。 術前術後 術前 術後 術前 術後 術前術後のレントゲンでの比較です。明らかに黒く骨欠損が著しかったところが、白く写り良質な骨が復活しているのがわかります。本症例では、骨補填剤は使っていないため全て自家骨での復活です。上顎両側4番目の歯は今後、インプラント治療を行っていく予定です。 私自身も「抜歯しかない、」と言われた歯をどうにか残すことができたときは本当に嬉しいです。しかし、残したくても残念ながら明らかに残すことができない歯や、治療中に揺れが激しくなってきてしまったり、歯根破折してしまい抜歯を行った症例もあります。少しでも歯を残す努力はします。ぜひ患者さんのご理解を得ながら協力していただき、口腔内環境の向上に努めたいと思っております。 根管治療や歯周病治療だけでなく、お口の中で不安なことがありましたらぜひご相談ください。 歯科医師 横江

2025.12.15

骨が薄くてもインプラントは可能 サイナスリフトによる骨造成症例

他院のブリッジ除去後、骨が足りない状態からインプラント治療を実現 この患者様は、左上を噛むと痛いとのことでご来院されました。 他院でセットしたブリッジを除去してみると、歯根(歯の根っこ)部分が破折しており、抜歯となりました。患者様のご希望により、抜歯後はインプラント治療を行うこととなりました。 レントゲン画像をよく診てみると、歯が破折した部分から、歯槽骨内に感染が拡大しており歯槽骨がかなり吸収してしまっている事が分かります。また、抜歯後はさらに骨高径(骨量)が減ってしまいます。抜歯後のCT画像を見てみると、一番骨が薄いところで3.35mmしかないことが分かります。 インプラント埋入に必要な骨量について インプラントの長さで最も短いものでは、6mmの長さのインプラントがあります。ただ、理想的には8mm~10mm程度の長さが望ましいです。 現状では、満足のいく長さのインプラント体を埋入できる骨高径が不足しているため、インプラント体の埋入には骨高径(骨量)の増加が必要となります。上顎の骨は、上顎洞という空洞に接しており十分な骨高径を確保するためには、上顎洞粘膜の剥離挙上により空間を形成する必要があります。 ①上顎洞側壁に骨窓を開ける 痛みが出ないように、麻酔をした後、歯肉頬粘膜を剥離翻転し、上顎洞側壁の骨を一部開けます。 ②上顎洞粘膜を丁寧に剥離挙上 骨窓を開けると、上顎洞粘膜にアクセスできるようになるため、上顎洞粘膜を穿孔しないように剥離します。インプラント体が埋入できる高さまで上顎洞粘膜を剥離します。 ③骨補填材を填入 挙上された上顎洞粘膜と上顎洞底部のスペースに必要に応じて骨補填材を填入します。 ④インプラント体の埋入 今回はサイナスリフトと同時にインプラント体を埋入しています。 実際の手術の様子 実際のオペの様子です。骨の窓開けがされており、上顎洞粘膜が挙上されている事が分かります。 今回のケースのように骨高径が不足しているような症例では、上記のような高度な処置が必要になります。当院では、このような高難度のインプラントオペに精通したドクターが多数在籍しておりますので、他院では難しいインプラントケースなどお気軽にご相談ください。 治療期間 約6ヶ月 治療費 自費診療(詳しくはお問い合わせください) 治療のリスク 周囲炎のリスクがある 歯科医師 古田土

2025.12.15

インプラントが骨と結合する仕組み|オッセオインテグレーションとは

そもそも骨と結合するとは インプラント治療の成功の基準で重要なものに、インプラントそのものと周りの骨との結合状態があります。これは専門用語で、オッセオインテグレーションと呼ばれており、『生活を営む骨組織と機能負荷を受けているインプラント体表面との直接の構造的並びに機能的結合』と定義されています。 インプラントと骨界面の間に線維性組織が介在せず、骨組織がしっかり介在することがインプラントがしっかりと機能する上で非常に重要なことと言えます。 当院で使用しているストローマンというインプラントメーカーでは、この骨結合がしっかりと機能するようにインプラント体の表面性状に工夫があります。 その表面をSLAサーフェスと呼び、SLAサーフェスは、チタン表面にサンドブラスト処理をおこない、さらに酸処理を施しています。これにより骨芽細胞が早期に付着し、成長するのに理想的なサーフェスが生まれます。 SLAサーフェスは、多くの臨床研究と臨床前研究により、長期的な信頼性が実証され、インプラント表面性状のベンチマークとされています。また、ストローマンインプラントは他の点においても、優れたインプラントであると言えます。 残存率について さまざまな研究で、5年から10年の追跡調査後の残存率は、95.1%から98.8%の範囲で高止まりしていると報告されています。 骨量の減少について 平均骨量減少値は、10年後に0.5~1mmです(ベースラインはインプラントのローディング期間として定義) インプラント歯周炎の低罹患率について 10年の追跡調査期間を通じてインプラント歯周炎罹患率は非常に低い値を示しています。(1.8%) このように、優れたインプラントメーカーを使うことも重要ですが、インプラントを長持ちさせるためには、歯を入れて終わりではなく、その後長期的にメンテナンスを行なっていくことが非常に重要です。当院では、インプラント治療終了後メンテナンスを定期的に行なっております。適切なメンテナンスを行うことで、インプラントの寿命が大きく変わってきます。 そのほか当院では、他院では難しいようなインプラント症例も豊富なオペ実績を持っております。何かあれば埼玉志木駅前歯医者・矯正歯科 コスモクリニック 本院にいつでもご相談ください。 古田土 靖史

2025.10.29

根の先の膿を取る歯根端切除術|歯を抜かずに治療する方法

セカンドオピニオン症例 本日は、感染根管治療後に違和感が続いてしまった患者さんのセカンドオピニオン症例をご紹介します。 初診時のレントゲン レントゲン向かって左上前歯の歯根から何かが逸脱してしまってるのがわかると思います。最初の根管治療時に材料が逸脱してしまったため、違和感が継続して生じてしまったのだと思います。 ラバーダム防湿後 ラバーダム防湿後、根管内からの異物除去を初めは試みましたが、異物の逸脱が大きく摘出は困難だったので、歯根端切除術にて異物を除去することと計画いたしました。 歯根の先端と異物を切除 術中です。異物相当部の骨を削り、歯根の先端と異物を切除します。 術後レントゲン 術後レントゲンです。初診時レントゲンと比較すると、歯根先端の異物が除去されてるのがわかります。 このように歯の中からの治療(歯内療法)だけでは根管治療が奏功しない場合は、外科的療法に移行し、治していくこともあります。外科的治療ができない場合は抜歯になってしまうケースもあるので、今回のケースでは抜歯を回避することができてよかったです。根管治療が長引いている方や、抜歯と言われてしまった方はぜひ志木駅前歯医者コスモクリニックへご相談ください。 歯科医師 横江絢子

2025.10.02

インプラント治療のシミュレーション|事前計画で実現する精密な手術

右下のインプラントのご相談 右下のインプラントのご相談でいらっしゃった患者様です。 まずは、CTなどの精密検査を経て、インプラントのオペ計画を立てます。 上記の画像のように、神経の位置、前後の歯や噛み合わせる歯との関係を考えてどこにインプラントを埋入するかをデジタル上でシミュレーションをします。このシミュレーションを事前にしっかり行うことで、安全なオペをすることができ、理想的な噛み合わせを作ることが出来ます。 術直後のレントゲン画像 ほぼシミュレーションの位置に埋入出来ていることがわかると思います。この患者様ケースでは、インプラント治療だけではなく、左下の被せ物や、左上と前歯の根っこの治療、など今後も一口腔単位での治療が続きます。 治療期間 約6ヶ月から1年程度 治療費 自費診療(詳しくはお問い合わせください) 治療のリスク 周囲炎のリスクがある そのほか当院では、他院では難しいようなインプラント症例も豊富なオペ実績を持っております。何かあれば埼玉志木駅前歯医者・矯正歯科 コスモクリニック 本院にいつでもご相談ください。 古田土 靖史

2025.09.13

唇に出来物ができた(粘液貯留嚢胞)

唇を噛んで、出来物が出来てしまった患者様のケース 唇を噛んでから膨らみが出来て、1週間くらいで潰れたがまたすぐに膨らんできたとのことでした。 これは粘液貯留嚢胞と呼ばれ、唇などにある小さな唾液腺が壊れてしまったり、狭くなったり、閉じてしまうことによって起こります。唾液腺(唾液を送る管のようなもの)に上記のような障害が生じることにより、唾液が管の外に溜まってしまいできる膿疱です。 基本的には、自然に崩壊してまた再発してを繰り返すため摘出が必要になります。局所麻酔を加えて、メスを用いて周囲に切開を加えます。その後慎重に嚢胞を周囲組織より鈍的に剥離、摘出します。創辺縁部付近に小唾液腺の塊が認められる場合は、これらを再発防止のために摘出、清掃します。仕上げに傷口を縫って処置終了です。 処置時間は5分から10分程度で保険診療内で処置が可能です。 当院では、一般的な歯科診療に加えて、このような外科的症例にも対応しております。転んで唇が切れてしまったり、歯が折れてしまったり、どんな些細なことでも構いません。何かお困りのことがあれば、すぐご連絡ください。 また、そんな外科的疾患への対応で培った技術を用いて当院では、高難度のインプラントオペも多数行なっております。インプラントや口腔外科治療の得意なドクターが多数在籍しておりますので、他院では難しいインプラントケースなどお気軽にご相談ください。 治療期間 来院2回程度 治療費 保険適応 治療のリスク 傷口が瘢痕化するリスク 古田土 靖史

2025.07.23

歯周病治療|精密診断に基づく段階的治療で歯茎の健康を取り戻す

歯周病について 日本では、15歳以上の約半数が歯周病を患っており、特に中高年層に多く、近年は若年層にも広がりつつある“国民病”です。 SRPとは まず、歯周病治療におけるSRP(スケーリング・ルートプレーニング)という方法から説明します。 SRPとは、歯周病の基本治療の一つで、歯の表面や歯周ポケット内部に付着した歯石やプラーク(歯垢)、炎症性の組織(悪いお肉)を除去する処置です。 目的と効果 歯周ポケット内の感染源を除去 歯茎の炎症を抑えて、腫れ・出血を改善 ポケットを浅くする(歯茎が引き締まる) 進行を抑えることで、将来的な歯の喪失を防ぐ 処置の流れ 検査(ポケットの深さ、歯石の量など) 麻酔(必要に応じて) SRP(ブロックに分けて行う) 再評価(治療後、歯茎の改善をチェック) SRP後の注意点 治療後、一時的に知覚過敏を感じることがある 出血や腫れが一時的にある場合も 歯茎が硬くなり引き締まることで、歯が長く見えるようになることもある 実際の症例 治療前 治療後 この症例は、40代男性の歯周病治療を行ったものです。期間は約3ヶ月です。 初診時から歯茎の上と中に歯石が沈着しており、全体的に出血が多かったので、その旨を患者さんにご説明し、歯周病治療を了承していただき行うことになりました。また、この方は喫煙者なので非喫煙者よりも歯周病リスクが高く、重症化しやすい傾向にあります。 最初に、歯周病検査として精密な歯茎の検査を行い、歯周ポケットと呼ばれる歯と歯茎の境目に専用の器具を入れ深さを測っていきます。その時に出血の有無も確認し記録していきます。それがこちらです。 歯周病治療を行う前は歯周ポケットが3~7mmで出血率は80%でした。歯周病治療を行った後は歯周ポケットが2~7mmで出血率が21%にまで下がりました。6.7mmある場所は歯周病治療したからと言って2.3mmに戻ることはなかなかありませんが、出血の有無により炎症が治まったかどうかを見ていきます。 この方は、まだ6.7mmある場所がありますが出血が見られなかった為、歯茎の炎症は治まってきていると言えます。とはいえ、歯周ポケットが深いことには変わりないので患者さん自身でのセルフケアを頑張っていただかないと歯茎の炎症は再発してしまいます。 外科的治療とは、歯茎を切開し汚れが着いている場所の視野を明確にしさらに深いところのお掃除をしていくという治療です。この方はSRP後も歯周ポケットが深かった為外科的治療のお話もさせていただきましたが、少し様子を見たいとのことでしたのでセルフケアを頑張っていただきます。 SRPを行った際の注意事項として、歯茎が硬く引き締まる為歯茎が下がる、歯が長くなったように感じることがあります。また、歯の根っこの方を触るので一時的に知覚過敏が起こることがあります。もし、ご不明点がございましたらお気軽にご相談ください。 安達 優匡

2025.06.26

転んで唇を強く打った(外科処置が必要なケース)

このケースは転んで唇を打ってしまった症例です。 転んで唇を打つと、歯が脱臼したり、割れたりすることにより大きく動揺することがあります。また唇が切れてしまうこともあります。このケースでは、動揺はなく、歯へのダメージはありませんでした。ただ、唇がかなり大きく切れており縫合が必要な状態でした。 まずは局所的な麻酔を行い、創部を洗浄します。土などが傷口に残っていると感染の原因になってしまうので、徹底的に洗浄を行います。洗浄を行い、ある程度止血を確認したら、縫合を行なっていきます。 このケースでは、表層だけではなく、深部まで傷口が認められます。こういった外傷で表層だけ縫ってしまうと、内部にデッドスペースが生まれてしまい、感染を引き起こす可能性があります。そのためデッドスペースが出来ないように、深部から吸収糸で丁寧に縫い合わせていきます。 処置後は、処方されたお薬を服用し、2〜3日後に傷口の確認、消毒で来院していただきます。 上記の画像は、受傷より1週間後の傷の様子です。傷はある程度ふさがり、残った糸をその日に抜糸しました。 続いて上記の画像は、受傷より約1ヶ月後の傷の様子です。傷はすっかり目立たなくなっているのがわかると思います。 受傷部位には、瘢痕が残ることがあります。 瘢痕は傷が治る過程で組織が修復される際にできる、硬いしこりのようなものです。通常、時間とともに柔らかくなりますが、放置しても問題ありません。当院のドクターは外科的疾患に精通しているものばかりです。 転んで唇が切れてしまったり、歯が折れてしまったり、どんな些細なことでも構いません。何かお困りのことがあれば、すぐご連絡ください。 また、そんな外科的疾患への対応で培った技術を用いて当院では、高難度のインプラントオペも多数行なっております。 インプラントや口腔外科治療の得意なドクターが多数在籍しておりますので、他院では難しいインプラントケースなどお気軽にご相談ください。   治療期間 来院2回程度 治療費 保険適応 治療のリスク 傷口が瘢痕化するリスク 古田土 靖史  

2025.06.13

治らない根管治療…~精密根管治療~

『虫歯が大きく、神経まで細菌感染しているので神経を除去しなければなりません。』 『根っこの先端で膿の袋ができているので神経の再治療をしなければなりません。』 と歯医者さんで言われたことはありませんか? おそらく根管内に細菌感染を認め根管治療やその再治療が必要になっているケースです。 このような根管治療を始めると、【神経をとったのにも関わらず、痛い】【歯茎が腫れてる】などの症状を生じることがあり、当院ではセカンドオピニオンの方も多数来院されます。 今回は、[他院で根管治療中だが痛みが続いているケース]と[数年前に根管治療を行ったが噛むと痛い]、2ケースを紹介致します。 ケース①[他院で根管治療中だが痛みが続いているケース] このケースの痛みの原因は、神経の残存が原因でした。今回の原因歯の上顎第一大臼歯は、MB2と呼ばれる4根管目が存在しますが、とても細く見逃しが大きいです。もちろん、4根管目がない歯もありますが、今回はMB2の神経が残存しており痛みが続いていました。 今回の症例のCTです。三次元的な画像で4根管が確認できました。 マイクロスコープ(顕微鏡下)でも4つの根管を目視できました。 数回の来院で根管内の感染がなくなり、患者さんの症状もおちついたので根管充填まで終えました。レントゲン所見も根尖(根の先端)までしっかりと充填剤が入ってるのが確認できました。 ケース②[数年前に根管治療を行ったが噛むと痛い] 初診時のレントゲン写真です。根管充填剤が根尖まで充填されてないのがわかります。 さらにCT撮影の結果、MB2が認められ、顕微鏡下で処置されていませんでした。 マイクロスコープ下で、MB2を見つけ拡大洗浄。イスムスの除去。 再根管治療の末、症状の改善が認められたため根管充填。レントゲン写真で確認。 今回の2症例に共通しているのは、MB2と呼ばれる根管の未処置でした。もちろんMB2が元々ない歯や、原因がそれ以外の場合もあります。なかなか消えない痛みや違和感の原因を解明するには、CTやマイクロスコープの力を使い診断するのがよいです。痛みに直結することは少ないですが、マイクロスコープで歯根の破折(根が割れる折れる)を早期発見できることもあります。診断を間違えると、主訴の解決につながらないので診断は非常に大切です。 もし、現在治療中の歯や以前治療した歯に違和感がある方はコスモクリニックへご相談ください。   歯科医師 横江絢子    

2025.06.07

歯医者が思う良い歯医者、信頼のできる歯医者について〜定期検診編〜

こんにちは。埼玉志木駅前歯医者・矯正歯科コスモクリニック院長の川村です。前回は歯医者が思う良い歯医者、信頼のできる歯医者について虫歯治療編のブログを投稿しましたが、今回は定期検診編です。 まずこちらのブログを見ている方は、現在定期検診でどこかの歯医者に通っている方が多いのではないでしょうか。今や歯科医療においては定期検診やメンテナンスといった言葉はよく聞くようになり、予防という概念が当たり前となっております。 では、何を予防したいのかというと、きっと虫歯や歯周病だと思います。しかし、その根底にあるのは歯の保存です。つまり歯を失う事なく、長い人生を健康な歯のまま維持する為に、虫歯予防、歯周病予防をしているのです。 まずは歯がどのように抜歯に至るかを知る必要があります。主な理由は以下の3つです。 ①歯根破折 ②歯周病 ③虫歯 ①歯根破折についてです。 歯根破折と聞いて何を思い浮かべますでしょうか?抜歯になる位なのだから、誰が見てもわかる位にぽきっと折れてしまって、歯が自然と上下前後にぐらぐらと動いているような状況をイメージするかもしれません。しかし実際は違います。 実際に抜歯に至るのはこちらの画像のようなヒビが現状です。これの何が悪いかと言うと A痛みや腫れの原因 B今後骨や他の歯に悪影響を及ぼす可能性 の2点が考えられます。 Aについてです。 まず、歯根破折が起きると歯のヒビに沿って炎症が起きて骨が溶け始めます。それに伴い歯周ポケット(歯と歯茎の間の溝の深さのことで、正常は2ミリから3ミリ位で、4ミリ以上で歯周病と言われ始める指標の事)が深くなり出血や排膿が見られるようになって、時折炎症を起こすと歯茎がじんじんしたり、腫れ上がって痛みの原因となります。 Bについてです。 Aの状況が続くと、画像のように周囲の骨は溶け始めます。そうするとさらなる出血や排膿、歯茎の腫れ、痛みの原因となり、さらに放置すると歯が完全に浮いたような状況となります。これをさらに放置すると、周囲の歯を支える骨の近辺にも骨吸収が及び重度になると、他の歯の先端の神経がつながっているところに骨吸収が及び隣の歯の神経を殺してしまうこともあります。 またその歯の骨が溶けると言う事は次のステップの処置にも影響を及ぼします。 抜歯後の選択肢は入れ歯、ブリッジ、インプラントの3つあります。 入れ歯に関して、骨がなくなると入れ歯の部分と歯がある部分の高低差のギャップが多くなり、食べかすが入れ歯の下に入り込み不快感の元となります。 ブリッジに関しても同様で清掃も難しくなります。 インプラントに関しては、骨の高さと厚みが最も重要で、骨がないとそもそも植えるのが難しかったり植えるために、骨を足す処置を併用しないといけなくなったりします。(骨を足す処置を併用すると費用が10万円近く変わったり、術後の痛みや腫れも増大しやすくなったり、治療期間も伸びます) 抜歯後の選択肢から逆算していくと、歯根破折を放置していく事に何のメリットもないので結果として抜歯の選択となります。ちなみに歯根破折の治療法として割れた線に沿って歯科用の接着剤で封鎖すると言うやり方も世の中に存在しますが、長期予後は確立されておらず、実験的な治療法になるのであまり推奨されません。 また歯は割れているけれど、このまま頑張って保存しましょうと提案する歯科医院も世の中にはたくさんあります。しかしこの提案は結果として周囲の骨や歯に悪影響を及ぼし取り返しのつかないことになります。正直患者さんサイドに立つと抜歯の提案をしてくる歯医者はあまり良い歯医者ではなく、どんな歯でも残しましょうと言う歯医者が良い歯医者に感じると思いますが、我々歯科医師からすると後者はあまり良い歯医者ではありません。残さない場合と残した場合のその先を詳しく説明して、それでも患者さんがどうしてもと言う思いを持っており、何が起きてもその未来を受け入れると言う覚悟のもと相談して残していく事は悪いことでは無いのかもしれませんが、その先の説明をせずにいい人ぶって、何でもかんでも歯を残そうとする先生は正直たくさんいて、結果として何か大きな問題があった場合(痛み止めも効かない位の神経の炎症や、顔が変形する位の腫れなど)その処置をするのは口腔外科領域が得意な私たちのような大きなクリニックだったりします。その辺も含めて全て自分たちで対処できる先生で、未来の説明も詳しくしている先生は親身な先生だと思います。 ②歯周病についてです。 歯周病に関しては、以前のブログでも書いたように、原因は、主に2つで汚れ(細菌的な要素)、と噛み合わせ(物理的な要素)です。 歯周病が進行すると歯が動揺し始めます。歯周ポケットはさらに深くなり、歯磨きももっとしにくくなります。歯磨きで磨ける歯周ポケットは4ミリまでですから、時間が経つとさらに歯周病が悪化していきます。そしてさらに動揺が大きくなっていくと真っ直ぐ噛んだはずなのにグラグラしている歯が干渉し始め、揺れが更に重度になり歯が抜け落ちるか、歯医者に行って抜歯をされます。 ③虫歯についてです。 虫歯で抜歯というとイメージが湧きにくいと思いますが、歯の治療のゴールは噛めるようになる事です。虫歯が軽度であればコンポジットレジンという詰め物の治療で完結しますが、虫歯の範囲が大きくなると型取りして作成するインレーという詰め物や、クラウンという全体を被せる被せ物にしないといけなくなります。 神経があるうちは良いのですが、神経がない歯であれば土台ごと折れてしまう事も増えてきます。 そして歯をまた作り直したり、クラウンの隙間から虫歯になり虫歯の位置が深くなるとどんどん被せ物が取れるリスクが増えます。 歯を作ってもすぐに折れたり取れたりする事により、噛めるようになるというゴールが叶わなくなり、結果として抜歯となります。 ちなみに、虫歯がどんどん深くなると、歯茎よりも下の位置に虫歯の位置ができ始めるために出血もしやすく、組織液のコントロールも難しくなり、接着不良を起こしやすかったり適合不良のリスク上がったり、歯を作り替えれば作り替えるほど再治療のリスクが上がるわけです。 長くなりましたが、抜歯の原因はほとんどがこの3つです。 つまり、予防歯科はこの3つを攻略することが大事で、この3つの予防に共通するキーワードは噛み合わせです。 もちろん、クリーニングをして口の中をきれいにすることも大事ですが、噛み合わせのリスク診断をした上でクリーニングし、セルフケアを確立していくのが大事です。 骨格的に標準的なのか、上顎が出ているのか (上顎前突)、下顎が出ているのか(下顎前突)、歯ぎしりがあるのか、食いしばりがあるのか、噛む筋肉量はどれくらいなのか(筋電図検査)虫歯菌や歯周病菌はどれくらいなのか? (唾液検査) など真に必要な検査は様々です。 あなたのかかりつけのクリニックは、これらの噛み合わせ検査だったり、筋電図検査だったり唾液検査をしていますでしょうか? もしただただクリーニングをしていて不安であれば、当院で精密検査をいたしますのでぜひご連絡ください。 院長川村英史    

2025.05.27

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