親知らずが腫れたら絶対に抜くの?当院の治療方針と実際の症例をご紹介
こんにちは。今回は、先日「親知らずの痛み」でご来院された27歳の女性の患者様のケースをご紹介します。 智歯周囲炎とは?原因と症状を解説 こちらの患者様は、「昨日まで痛む程度だったのに、朝起きたら腫れていた。」という主訴でご来院されました。普段から4ヶ月に1度は定期検診を受けられており、お口の中はとても清潔に保たれている方でした。 何事においても大切なのは、「今の状態を正しく把握し、最適な治療を選ぶこと」です。 まずはレントゲン撮影とお口の中の検査を行いました。その結果、左下の親知らずの周りの歯ぐきが腫れて痛みを伴っており、歯と歯ぐきの隙間(ポケット)も7mmと深くなっていることが分かりました。 診断は「智歯周囲炎(ちししゅういえん)」、いわゆる親知らずの周りの炎症です。 そもそも「智歯周囲炎」とは? 親知らずの周りの歯ぐきやその周辺の組織が、細菌に感染して炎症を起こした状態のことです。お口の奥深くで起こるため強い痛みを伴いやすく、放っておくと顔が腫れたり、口が開かなくなったりすることもあります。 主な原因 プラーク(歯垢)の蓄積親知らずはまっすぐ生えないことが多く、歯ぐきが中途半端に被さると深い隙間ができて汚れがたまります。 歯磨きの難しさ一番奥にあるためブラシが届きにくく、きれいに保つのが大変です。 免疫力の低下疲れや寝不足、ストレスなどで体の抵抗力が落ちたときに、急に強い症状が出ることがあります。 代表的な症状 軽度親知らずのあたりがムズムズする、押すと鈍痛がある。 中等度ズキズキ痛む、つばを飲み込むと喉が痛い、顎の下のリンパが腫れる。 重度口が大きく開かなくなる、頬や顔の半分が大きく腫れる、発熱やだるさ。 当日の治療と、今後のアプローチ 歯科医院では、まずは「今起きている強い炎症を抑えること(消炎処置)」を最優先します。 当日は、腫れている親知らずの周りを丁寧にクリーニングして細菌を洗い流し、お薬(抗生剤と痛み止め)を処方いたしました。 「親知らずが腫れたら、すぐに抜かないといけないの?」と思われがちですが、決してそんなことはありません。 今回の患者様は、普段からお口のケアをしっかりされていること、そして今回が初めての腫れだったこともあり、まずは抜歯をせず「経過観察」といたしました。 適切なブラッシングと定期的なプロのクリーニングを続ければ、親知らずの周りを清潔に保ち、再び腫れるリスクを十分に下げることができます。 「腫れて痛いけれど、抜歯が怖くて歯医者に行けない…」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか? 当院では患者様のご希望やライフスタイルに合わせて、最適な方法を一緒に考えていきます。ぜひ一度、お気軽にご相談ください。
2026.05.19


